言葉のキャッチボール

先日、新聞のコラム欄にこんな記事が掲載されていました。

とある職場で上司が部下に仕事を依頼するも、待てど暮らせど音沙汰なし、業を煮やした上司が確認すると、部下は「頼まれた仕事の内容を理解できないまま、『はい』と返事をしてしまい…上司は、私(部下)が知っているという前提で話を進めるので、『それはどういう意味ですか?』と切り出せず、つい分かったふりをしてしまいました」といった内容でした。

このようなやり取りは、誰しもが一度は経験したことがあるのではないでしょうか。

相手に伝える/伝えきるためには、相手が知っているであろうという前提の前に「◎◎について知っていますか」というワンクッション言葉を入れるだけでも、状況は大きく変わるものです。

コミュニケーションは、「言葉のキャッチボール」と言われていますが、相手の取りやすい球を、取りやすいスピードで投げてあげなければキャッチボールはできません。そして取ろうとする努力をしなければキャッチボールは成立しないということだと思います。

ところで主観を交えた決めつけの質問は同調も否定もしにくいものです。例えば「この会議って意味ないと思いませんか?」と問われれば、「…」返しづらいものです。「会議をもっと充実させるにはどうしたらいいと思いますか?」となれば、建設的な答えが返ってくるかもしれません。質問の仕方で相手の答えは違ってくると思うのです。

また、「なぜできなかったのですか?」と問われると責められた気持ちにもなり、「忙しくて…」という言い訳じみた答えが返ってくるでしょう。相手は反省しても、やる気がそがれる可能性があります。

「なぜ」ではなく「どのようにすればできたと思いますか?」に切り替えて質問をすると、「優先順位を間違えていたので、今後は気をつけます」気づきの答えが返ってくるかもしれません。

ほんの少し「話し方」を意識するだけで、自発的な行動を促したりできれば、仕事の質もスピードもアップするかもしれませんね。加えて「聞き方」にも気を配りたいものです。

 

税理士法人LRパートナーズ
代表社員 所長 小関 和夫

 

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