「速さ」と「早さ」

「あの人は仕事が『はやい』」と言う場合、皆さんは『はやい』は「速い」と「早い」のどちらをイメージされるでしょうか?
自分自身ではあまり意識して使い分けていなかったのですが、最近「時間」を意識しているせいか、この「速さ」と「早さ」の違いについて書かれたものに目が留まったので自分の頭を整理してみました。
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「速さ」は字を見てわかる通り速度=スピードを表すのに対して、「早さ」は時点・時期について表します。
「仕事が速い」というのは、仕事(作業)のスピードが速いということを意味することになり、「仕事が早い」というのは、仕事を終わらせる時期が早いということになります。
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もしあなたが誰かに仕事を依頼したときに、その人の「仕事の速さ」と「仕事の早さ」のどちらを評価するでしょうか?
私は迷うことなく「仕事の早さ」を評価します。
私(お客さま・依頼者)にとっては、頼んだ仕事(結果)が自分の手許に届くことが大事なのであって、頼んだ相手の作業のスピード(過程)はそれ以上の関心事ではないからです。
「仕事は速いけれども仕事が早くない人」と「仕事は速くないけれども仕事が早い人」を想像してみるとわかりやすいかもしれません。
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「仕事の早さ」と「仕事の速さ」は「目的」と「手段」の関係と言えます。
「仕事の速さ」は、「仕事の早さ」を実現するための手段の一つに過ぎないのです。
以前、「生産性を測る際の時間についてリードタイムで考えるのが合理的」ということを書きましたが、それは商品・サービスをお客さまの手許に早く届けるという「目的」と最も整合すると考えるからなのです。
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私が目にした文章には、「仕事の速さはその人の能力を表し、仕事の早さはその人の仕事に取り組む姿勢を表す」と書いてありました。
長い目で見たときに信頼を得るのは、「仕事の早い人」ではないでしょうか。
株式会社LR小川会計
代表取締役 小川 泰延

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