常識を疑う②
前回は地域的な常識について述べましたが、今回は時間的なタテの常識について考えたいと思います。
金沢に勤務していた約7年前、各地で工事が進められていたものの開業は遠い将来のことと思っていた北陸新幹線が、時間が立つのは早く、この度確定申告終了と同時に福井・敦賀まで延伸されました。
新幹線、高速道路などの整備は長い時間を要しますが、いざ完成するとそれが当たり前となり、開通前の不便でストレスの多かった移動手段はすぐに忘れ去られ、快適な交通手段が新しい常識となります。
30年前を思い出してみてください。自動車電話や、大きなショルダーバックのような携帯電話は非常に珍しく、持つこと自体優越感を感じていたものですが、今では、ほとんどの人がスマホを携帯し、多様なコミュニケーション手段(電話、SNS、メール)として使用するほか、ネットで「検索」、電子決済で「買い物」、ゲームや音楽を「楽しむ」等、スマホの活用は現在の常識となりました。
今後、AIやロボットがさらに普及し、仕事や生活のあらゆる場面でやり方やルールが変更され、人間の役割や必要な能力も変わり、AIやロボットを前提とした想像もつかない新たな常識が生まれてくると思われます。
私達は、新幹線や高速道路など見えるものについては比較的素直に受け入れますが、ITや新しいルールについては、現状維持バイアスが作用して受け入れることに抵抗を感じるものです。しかし、確実に技術や時代は進化しており、その動きを「自分は関係ない」と無視することはもはや不可能です。
仕事のやり方やルールを変えることははじめは余計な手間がかかり、面倒くさいものですが、いざ新しいやり方に変えてみると、思った以上に便利になり、もっと早く変えるべきだったと感じたことはありませんか。
子供や若者は、新しいコトを当たり前のように受け入れますが、経験ある者ほど適応に時間がかかります。新しい技術やルールに適合していくため、還暦を過ぎた自分としては、今まで以上に努力や意識が必要だと痛感しています。
税理士法人LRパートナーズ
川崎事務所 所長 山下 功起
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