相続と終活をサポートする仕組み
第390回ロングリレーションズ倶楽部
講師:ファイナンシャルプランナー 甲田 哲也 氏
任意後見と死後事務委任契約そして生命保険信託
今回のロングリレーションズ俱楽部では、終活に向けての死後事務委任契約と生命保険信託についてお話ししていただきました。
〇死後事務委任契約
死後事務委任契約とは、委任者が第三者に対して本人が亡くなった後の諸手続きに関する事務等の代理権を生前のうちに付与して、死後事務を委任する契約のことです。
死後事務の具体例としては、関係者への死亡連絡、葬儀・埋葬に関する事務や費用の支払、家財道具や生活用品等遺品整理、デジタル遺品のアカウント削除、ペットの引き渡し手続きなどがあります。
死後事務委任契約は法人でも行うことができます。個人が受託者になると、受託者が亡くなった場合に誰が引き継ぐのかという問題がありますが、法人が受託者であればその心配はありません。
〇生命保険信託
生命保険信託とは、信託銀行等が生命保険の保険金受取人となり、亡くなった際に死亡保険金を受け取り、保険契約者が生前に定めた受益者へ受け取った保険金を支払うというものです。
受益者は第一受益者から第三受益者まで決めることができ、第一受益者が死亡、もしくは交付期間が終了した場合に第二受益者が信託財産を受け取ります。
また、一般的に生命保険は死亡後一括でお金が入ってきますが、生命保険信託にすると、月にいくら渡すなど受け取る方法を決めることができます。
終活に向けて、まずは家族会議を行うことがおすすめです。

《出典》
『信託ならもめごとゼロ!〝新しい相続〟のススメ 相続のプロだけが知っている』
河合 保弘(著)学研プラス

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