賃貸マンション・テナントビル等を建築する際、よくお客さまから表題のような質問を頂きます。

♥個人名義と法人名義、何が違うのか

そもそも何が違うのでしょうか。

まず違うのは税率です。個人の場合は所得税が課税されます。所得金額が多くなるにつれ税率が上がる累進課税が適用され、税率は5%~45%の7段階になります。例えば所得金額が800万円の場合は所得税・住民税合わせて33%、900万円超1,800万円以下は43%、4,000万円超の場合は55%です。

これに対して法人の場合は資本金1億円以下の法人の場合、課税所得が800万円超の所得に対して、今年度は法人税・住民税・事業税等合わせて一律33.8%。税金面だけを考えると法人の方が得ということになります。

♥目的を何にするか

①相続税の節税

建物の相続税評価額は固定資産税評価額を使用します。この固定資産税評価額は建築費のおおむね60%、さらに賃貸物件であれば借家権の30%の評価減ができます。評価額が下がれば税金も下がります。これが相続税の節税効果です。

但し所得は個人に帰属しますので、年々所得が積み上がってくるとそれは相続税の対象資産となります。

②収益に対する節税

法人で建築した場合は、所得は法人に帰属します。法人の所得は、例えば配偶者やお子さんを役員として役員報酬を支払うことにより法人の所得を減らすことができ税金も減ります。これが所得の分散です。

役員個人は給与所得控除の適用ができますので、所得税の節税効果もあります。法人はその他に損失が発生した場合の繰越期間や・減価償却費の扱いなどにも違いがあります。

♥資産の移転コスト

個人で建築した場合、資産を移転するには、不動産(建物)の移転となりますので、登録免許税・不動産取得税等の流通税が発生します。

法人所有であれば、建物の移転ではなく法人の株式の移転となるので名義変更等の流通税はかかりません。

♥法人化するタイミングは?

巷では所得が1,000万円になったらなんていわれていますが、それはその人によって違ってきます。他にも不動産を持っているか、サラリーマンなのか、新築する物件の規模によって違ってきます。

総合的な判断が必要になりますので、建築する前に専門家にご相談されることをお勧めします。

 

 


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