会社の生産性を上げる ローテーション型ノー残業デーのすすめ
一般社団法人日本能率協会の調査によると、残業をする理由1位は、「自身の日常業務が終わらないから」です。次いで多いのが「職場が残業をする雰囲気だから」で全体の27・1%になります。(1日あたりの平均残業時間が3時間以上の人の場合)
また、残業を減らすために職場に求めることは、1位が「必要ない業務をやめること」が29.8%、2位が「残業をしない職場の雰囲気づくり」で28.6%になります。長時間残業の背景には、職場風土の影響がうかがえます。無駄な残業を減らすことが生産性の向上につながります。
♥ ローテーション型ノー残業デー制度
ノー残業デー制度とは、月に数度のノー残業デーを設定し、その日は従業員に定時退社をしてもらう制度です。ローテーション型の場合、全員が同じ日を、ノー残業デーとするわけでなく個人個人がランダムに振り分けられた日に行います。みんなばらばらの時間に帰る習慣が着くことで付き合い残業が削減される仕組みです。また、段取り管理能力も鍛えられるはずです。
このとき、ノー残業デーの指定は、ランダムにすることが重要です。特定のチーム、ペアが一緒になっては意味がありません。
救済措置の仕組みも必要になってきます。どうしても仕事しなければならない日に、ノー残業デーが当たってしまったら、日付を変更できる仕組みを用意しておくと運用が楽になり、導入しやすくなります。
例えば、年6回までノー残業デーの日付を変更できるなどです。また、そのうち何回か権利を残したら、人事考課でプラスにするなどインセンティブを与えることも考えられます。ここで大事なのは、減点評価ではなく加点評価にすることです。
導入するとしばらくの間、ノー残業デーができた分しわ寄せが行き、残業をする日、1日あたりの残業時間は増えるかもしれません。
この制度の目的は、帰りやすい雰囲気を作って、無駄な残業を減らすことです。すべての事業所にあてはまるものではないでしょうから、労働時間の削減がうまくいかない場合もあると思います。効果を判定して、無理があるとわかれば違う取り組みに変えることも必要です。
日々の仕事は絶え間なくあります。次々とこなしていく中で、この仕事を削減できるようには思えないときもあります。しかし、メリハリのある働き方を目指すチャレンジとして導入してみてはいかがでしょうか。
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