第10回 財産管理法人の資産運用

第275回 財産承継研究会

講師
税理士法人LRパートナーズ
代表社員 小川 湧三

財政破綻時のリスクに備え、財産保全

震災後、日本では復興増税などが取沙汰され、財政再建の見直しが遠退いたことなどから、日本国債の格付けが最上位から3番目の「Aa2」から4番目の「Aa3」へ一段引き下げたと発表されました。格下げを受けると日本の財政破綻懸念が加速したと海外で認識されたことになります。

また、アメリカでも、国債の発行が上限に達するなどの影響により、格付けが引き下げられました。財産が破綻すると、例えば、終戦直後の場合には預金封鎖が行われ、日本円の引き出しに制限がかかったり、また、その間に新円への切替が行われ、100円が1円に変わることがありました。このようなリスクに備えるには、外貨を持っていることが財産保全に有効となります。

海外投資について

2010・11・5読売新聞の記事によると、海外遺産隠しが国税局の税務調査により明らかになり、日本人が海外で保有していた預金や不動産など、2009年6月までの2年間に約74億円の遺産隠しを指摘されています。私たちの海外資産運用は、資産隠しを目的としているものではありません。

①ゼロ金利時代の資産運用の一環としての海外資産運用
②財政破綻懸念に応じた資産保全対策

を目的として行っております。

定期定額で投資運用

おすすめしている資産運用は、毎月定額の家賃収入が入ってくる財産管理法人を利用して、毎月定額で投資を行う定期定額積立投資(ドルコスト平均法による投資)です。

シミュレーションの結果、一括方式よりも積立方式が価格変動リスクや為替リスクを吸収して、安定した運用を維持できます。

定期定額投資は儲けを狙って投資を行うのではなく、あくまでも財産を保全するためにリスクを少なくすることが目的です。目標時点のタイミングにより、かりに多少の目減りがあっても保険料と考える気持ちのゆとりが必要です。

 

♥ 次回の財産承継研究会の開催日 ♥

2011年10月28日(金) 18時30分~20時30分

☎044-811-1211(渡部・駒まで)

お申し込みは こちら

 


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