国際的な税問題

前回までは、税の国際協調の難しさや、国際的な税問題について書きましたが、どちらかといえば大企業を中心とした問題でした。

しかし、国際的な税問題は大企業だけの話ではなく、個人や中小企業も注意が必要です。

個人としては、海外旅行で買い物をしたとき、免税制度が国によって異なることを経験したことはないでしょうか。EU諸国のように買い物時に付加価値税を支払い、後日免税手続きを空港等で行うと還付される(出国時税還付制度)国や、購入する際に即時還付される国や、日本のように最初から免税される国(制度は変わりましたが)、アメリカのように原則免税されない国もあります。

❖ ❖ ❖ ❖ ❖ ❖ ❖ ❖

法人としては、営業拠点や製造拠点をアジアなどに作り、海外進出を図っている中小企業が増加していますが、初めて海外進出する際には今までとは異なった税務の検討が必要となります。

例えば海外に子会社を設立して取引を開始するようなケースでは、取引価格が独立企業間価格として適正かどうか、移転価格税制の検討が必要な場合もありますし、日本人従業員が海外法人に対して技術指導等の役務提供を行った場合、人件費相当額を子会社から徴収しないと国外関連者寄付金として親会社に課税される場合があります。

また、報酬や給与等を海外の居住者に支払う場合は、源泉徴収すべき範囲や税率が租税条約によって国ごとに異なります。

さらに、日本の消費税は原則国内の取引に課税されますので、取引がどこで行われたか、いわゆる内外判定を行う必要があります。法人税、消費税、所得税とも国内取引では考える必要がなかった国際課税特有の検討が必要となります。

会社を持続的に成長させるためには、海外進出を検討する等、新しいビジネス展開を図ることは非常に重要です。

しかし国際課税の検討を行わず、間違った税務処理を継続してしまうと、後日税務調査等で大きな問題となる可能性があります。取引を始める前か、少なくとも取引の初期段階において、どのような検討が必要なのか、専門家に相談することが大事だと思います。

 

税理士法人LRパートナーズ
川崎事務所 所長 山下 功起

お問い合わせ

神奈川県川崎市で税理士・社会保険労務士をお探しなら

LR小川会計グループ

経営者のパートナーとして中小企業の皆さまをサポートいたします

お問い合わせ

 

国際的な税問題” に対して1件のコメントがあります。

コメントは受け付けていません。