資産を未来へつなぐ ~ゴールベースで叶える資産設計~
第419回ロングリレーションズ倶楽部
テーマ:
資産を未来へつなぐ
~ゴールベースで叶える資産設計~
講師:
株式会社 証券ジャパン取締役社長 綿川 昌明 氏
♣ゴール設定とリスク許容度の重要性
投資による資産形成において、「資産分散」「長期投資」「時間分散」の三原則は基本となりますが、これらの原則を効果的に機能させるための土台として、「どこにゴールを設定するか」という明確な答えを持つことが重要です。
ゴール設定が不可欠な理由は、多様なライフイベントが存在し、それぞれの段階で具体的な資産額を把握する必要があるからです。ゴールを設定することで、目標達成に向けた資産運用が可能になります。
それを実現するために必要なリターンを逆算し、適切な資産運用を構築できるようになります。例えば、十年後の短期目標と三十年後の長期目標では、取るべきリスクの度合いが根本的に異なります。
誰もが潤沢な資金を持つわけではない現実において、目標達成にはリスクを取りながら資産を増やしていく必要が生じます。ここでいう「リスク」は、一般的に連想される「危険」ではなく、「不確実なこと」で、リターンの変動可能性を指します。
不確実性の高い投資ほど高いリターンが期待できる一方で、損失の可能性も高まります。この不確実性を単なる危険と決めつけるのではなく、その性質を明確に分析し、許容できる範囲を見極めることで、結果的にリスク許容度を高めることに繋がります。
リスク許容度が極端に低い場合、投資継続が困難となり精神的負担も大きいため、投資による資産形成は推奨されません。この不安を解消し、許容度を広げる鍵は、金融に関する知識を体系的に学ぶことにあります。
知識が増えることで、漠然とした「不確実性」が「既知の変動幅」へと変化します。これにより、不安が軽減され、リスク許容度が段階的に拡大していく道が開けます。
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最後に、資産形成では、目標達成のためのゴール設定が不可欠です。目標から逆算した資産形成には、リターンの変動可能性(リスク)を危険視せず、知識で不安を解消し、リスク許容度を広げることが重要です。

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