たばこ税の見直しとこれからの選択
価格上昇の中で、何を優先しますか?
◆改正の背景
近年、加熱式たばこは紙巻たばこの代替として販売が拡大していますが、紙巻たばこよりも税負担が軽く、課税の公平性に欠ける状況となっています。このため、「同種・同等のものには同様の負担を求める」という消費課税の基本的な考え方や、課税の適正化の観点から、税負担の格差解消が行われます。
併せて、加熱式たばこの課税方式の見直し後、たばこ税の税率についても段階的に引上げることとされています。
◆改正内容
⚠︎加熱式たばこの課税方式の見直し
加熱式たばこの課税適正化にあたっては、国産葉たばこ農家への影響にも十分配慮しつつ、消費者への影響も踏まえて、紙巻たばこの本数に換算する一定の方法を用いた上で、以下の2段階で実施され、紙巻たばことの税負担の差が解消されます。
・第1段階:令和8年4月1日
・第2段階:令和8年10月1日
⚠たばこ税の税率引上げ
たばこ税率の引上げについては、消費者の予見可能性を確保する観点から、1本あたり0.5円ずつ、以下の3段階に分けて実施されます。
・第1段階:令和9年4月1日
・第2段階:令和10年4月1日
・第3段階:令和11年4月1日
◆税収の活用について
たばこ税の見直しにあたっては、税負担の増加に対する納得感を高める観点から、税収の使途の「見える化」が求められます。例えば、喫煙所の整備・維持管理や、分煙環境の向上、たばこに関する健康教育など、喫煙者・非喫煙者の双方にとって有益な用途に活用することが期待されます。これにより、受動喫煙の防止と快適な公共空間作りの両立を図るとともに、納税者の理解と協力を得やすくなります。
しかし、物価上昇が続く今、家計への影響も無視できません。1本あたりの価格が確実に上がる中で、あなたは「たばこ1本にいくらまで支払う価値があると感じますか?」

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