『町工場の星』を読んで

今回は諏訪貴子著『町工場の星』を読み、興味深い内容があったのでご紹介させていただきます。

☆新人の不安を解消する「交換日記」

諏訪氏が社長を務めているダイヤ精機は、機械を使い始めるようになる新入社員教育の一つとして、諏訪氏との間で1カ月「交換日記」を行っています。

ごく普通の大学ノートを渡し、その日に担当した業務、作業内容、学んだこと、覚えたことなどを、何でも自由に書いてもらうことにより不安を解消しモチベーションを高めることが目的でした。

始めてみると、「頑張り屋で、負荷をかけると伸びそうなタイプ」「重要なポイントを抽出し、バランスよく書くことができてリーダー向き」といった個性を把握することで、それぞれに合った教育方法を見定め、適したポジションに据えることに繋がっているそうです。

また、最初のうちは丁寧な字できっちりと書いていたものの、乱雑に書き殴ったような字に変わった新入社員に対し、仕事に対するモチベーションが落ちている可能性を踏まえながら接するように、同じ職場の若手社員に指示をしたことがあったそうです。

このような取り組みによって、一度入社した社員が長くとどまるようになったことを知り、周囲に「いい風に見てもらえている、話を聞いてもらえている」と思えると好循環になることを再認識できました。30人規模の会社で社長がここまで新入社員と関わるエネルギーもすごいと思います。

お客さまの職場でも、コミュニケーションの仕方を変えてみると業務改善につながるものがあるかもしれません。参考にしていただけると幸いです。

※ダイヤ精機:

東京都大田区に本社がある従業員数は約30人の精密機器加工メーカー。2代目社長に就任した諏訪貴子氏が「5Sの徹底」「新しい生産管理システムの導入」「トップダウンからボトムアップ型組織への転換」など様々な改革を行い、その内容はNHK総合でドラマにもなりました。

 

 

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