ヒトを育てる難しさ

時間がたつのは早いもので、今年もあと1カ月となりました。

個人的に振り返れば、「やさしい経営セミナー」を開催するにあたり、以前読んだ専門書を再度読み直す、新しい情報を探索する等、随分勉強になりました。そして、中小企業にとって喫緊、かつ重要な問題は、会社にとって価値をもたらしてくれる人、言い換えれば組織における高いパフォーマンスを発揮できるヒトをどう育てるか、さらに、会社を長く発展させることができる後継者など「人財」をどう育てるかだと改めて認識しました。

経営学において、組織論や人材育成については、「人的資本管理」「人材マネジメント」等、様々な領域で研究されています。とりわけ、「人間のモチベーション(やる気)は、どのようにすれば上げることができるのか」といった研究(動機づけ理論)が盛んに行われ、具体的な手法として、OJT、OFF︱JT、メンター制度、1on1ミーティング、コーチング等のノウハウはセミナー等も活発に実施されており、それなりに活用されていますが、これだけやっていればOKというものはありません。私自身も、DX化、国際化を踏まえた激しい時代変化にどう対応すべきか、若手を迅速に育てるにはどうすべきか、といった議論を随分やりましたが、納得の行く答えは見つかりませんでした。

経営学は、現実に行われている経営現象を研究対象に、一般化、概念化により企業の仕組みや行動原理の理解に資することを目的とする学問で、広く経営に関する一般的な概念やフレームワークを学ぶことはできますが、それを現実の自社に当てはめるのは経営者の役割です。

「人財」の育成でいちばん重要なことは、「事業に対する熱い思い」の伝承、すなわち、会社の将来、目的、存在意義等、事業に対する志や目標をいかに納得(腹落ち)してもらうかだと思います。

そのためには、希望ある未来、社長の熱い思い、目指していること等を自らのコトバで繰り返す(毎日だと嫌がられるでしょうが)ことが大事ではないでしょうか。

 

税理士法人LRパートナーズ
川崎事務所 所長 山下 功起

 

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