不動産賃貸業のキャッシュフロー

今回は不動産賃貸業を営む方にとって重要な「不動産所得」「キャッシュフロー」の違いについて解説いたします。

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不動産不動産賃貸業を営む上で、収益性を測る指標として「不動産所得」「キャッシュフロー」があります。どちらも重要ですが、その意味合いは大きく異なります。

不動産所得とは、1年間の不動産収入から必要経費を差し引いた金額のことで、確定申告の際に算出し、所得税等を計算する基となります。

具体的には、以下の計算式で求められます。

不動産所得=年間の不動産収入−必要経費※

※必要経費には、固定資産税、火災保険料、借入利息、減価償却費などが含まれます。

一方、キャッシュフローとは、1年間で実際に手元に残ったお金のことです。

具体的には、不動産収入から、必要経費や借入金元金返済などの支出を差引いた金額です。いくつか計算方法はありますが、簡略的に求める方法として、不動産所得から以下の計算式で求められます。

キャッシュフロー=不動産所得−借入金の元金返済額+減価償却費

不動産所得が黒字でも、借入金元金返済額が減価償却費よりも多い場合、キャッシュフローがマイナスになります。これは、借入金元金返済額が多く残った築年数を経過した物件を所有されている場合に起こることがあります。

例えば、年間の不動産収入が200万円、必要経費が100万円(減価償却費20万円を含む)、借入金元金返済額が150万円の場合、不動産所得は100万円の黒字ですが、キャッシュフローは30万円の赤字となります。

(キャッシュフロー=100万円−150万円+20万円=▲30万円)

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税金の計算上は利益が出ていても、実際には手元にお金が残らないという状況になる可能性があるということです。不動産所得だけでなく、キャッシュフローにも気をつけていただければと思います。

 

 

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