節税より大切にしたいもの

代表社員相続を終えた方に相続で大変だったことを伺うと、「兄弟とのゴタゴタがつらかった」など、人間関係についての悩み事をあげる方は意外と多いものです。そこで今回は「節税より大切にしたいもの」と題して、ある雑誌に「お金の相続格差」「心の相続格差」の解消について掲載されていた内容を、参考までにご紹介したいと思います。

まずは、遺産分けの不平等による「お金の相続格差」です。相続財産を分ける目安として「法定相続分」の規定がありますが、必ずこの通りに分けなければならないと決まっているわけではありません。だからこそ、金銭的なことにこだわりすぎた相続は、必ずといっていいほど相続人の間に不満や不公平感をもたらし、「お金の相続格差」が生じてしまうのではと掲載されていました。

もう一つの「心の相続格差」に関しては、分け方が平等か不平等か、相続した額が多いか少ないかといったことはあまり関係ありません。その方がいかに相続を通じて家族の絆を深め、幸せを感じることができたか、その気持ちによる「心の相続格差」に触れていました。

一般的に相続で心配なことといえば、どのくらい相続税がかかるのか、誰もが気になることではあります。いい相続とは、「いくら節税できたか」というよりも「人間関係をうまく収めながら相続ができたか」など、心の格差をなくしていくことがいい相続の秘訣ではないかと掲載されていました。つまり、揉める相続の原因は、お金よりむしろ互いの気持ちの問題であり、「勘定」よりも「感情」のような気がします。

そもそも財産を築いたのは親(先祖)です。大切なことは財産に込められた「親の思い」「生き方」を理解し、円満に「タスキ」を繋いでいこうとする姿勢ではないでしょうか。そのためには「どれだけ残したのか」ではなく、「何のために残したのか」「親の思い」を考えることも大切かもしれません。「足るを知る」心持ちになれば、自分自身の内面も穏やかな気持ちになるようです。

「相続」とは、親から子への「最後の学びの場」として与えた試練と言えるかもしれません。より良い相続ができますよう、お手伝いをさせていただければと思っております。

 

税理士法人LRパートナーズ
代表社員 所長 小関 和夫

 

 

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