調査期間が4倍に拡大 拡大厳しさを増す社会保険の『総合調査』

1 4年に1度の『総合調査』

社会保険の適用事業所は、管轄の年金事務所から、4年に1度必ず総合調査を受けることなっています。

この調査は、社会保険算定基礎届提出の時期に合わせて、6・7・8月の時期に行われることが多いのですが、近年その際の指導の基準が、急激に厳格化してきています。

実際に弊社の近隣を管轄する高津年金事務所の調査でも、年々基準が厳しくなり、数年前までの常識が通じない状況となっています。今年の調査会場でも、調査担当者の指導に驚き何度も説明を求めたり、電話で顧問の会計事務所等に確認をとったりする事業主の方の姿を何度も見ました。

4年に1度必ず回ってくる調査ですので、社会保険の適用事業所であるならば他人事ではありません。現状を新基準に合わせて変えておくことが必要です。主な変更点を見ていきたいと思います。

2 遡及対象期間の拡大

昨年までの総合調査では、当年の1月から6月までの6カ月間が調査の対象期間となっていました。今年はその4倍にあたる過去2年分の資料の提出が求められています。なにか手続きに間違いがあった場合は、手元にある資料の範囲で遡って修正するように指導されるため、対象期間の拡大は大きな意味を持ちます。

3 役員の加入要件

数年前までは、役員であっても報酬が少額で非常勤であるなどする場合、加入対象外であるとの判断が一般的でした。近年は、役員であれば常に事業に密接に関わっていると判断できるとされ、無条件で加入すべきという方向に傾いてきています。

4 パートタイマー等の遡及加入

パートタイマーの場合も、対象の2年間のうち、加入すべき労働時間を超えた月が2カ月続いたときは、3カ月目より加入すべしと指導されます。不意の社会保険加入は、会社はもちろん従業員にとっても大きな負担となります。そういったことを防ぐため、今後は労働時間管理が一層重要となってきます。

5 最後に

これらの基準は年金事務所やその担当者によってまちまちで、必ずこの記事の通りの指導がされるわけではないため、そのことによっても混乱が生じています。

それでも厳格化の流れが進むことは間違いないため、今後も調査の動向を見つつ、その基準に対応していく必要があります。

 

 


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