「2018年 どうなる不動産市場」

第341回 財産承継研究会

「2018年 どうなる不動産市場」

講師:

一般財団法人 日本不動産研究所
不動産エコノミスト 吉野 薫 氏

にお話を伺いました。

今回は、不動産エコノミストとしての広い視野から今年度以降の不動産市場を予測して頂きました。

1 2017年の不動産市場の振り返り

不動産市場では現在もなお穏やかな回復が継続しています。

地価上昇は、都心へのアクセスに優れた戸建住宅地・集合住宅地が続いている反面、地価の下落は鉄道駅から離れた地域に開発された新興住宅地に見受けられます。

こうした地価の二極化は安定的な収益の確保及び流動性の確保を、要因とし重要性を増していると考えられています。

マイナス金利政策における不動産市場については、金融機関による不動産業向けの融資が拡大しています。

個人向け住宅資金の新規貸付について大きな変化はなく、住宅ローン市場に過熱感は見受けられない状況となっています。既存マンションは一部に頭打ち感も見られる状況となっています。

2 2018年の不動産市場の見通し

全体として穏やかな回復基調が継続していた2017年でしたが、2018年においても同様の傾向が続くであろうと見られています。

その根拠として、企業の業績及び設備投資が好調である為、企業の投資意欲が高い事が要因の一つとなっています。

不動産が過剰に供給される事で不動産市場は潮目を迎えると考えられていた2018年潮目説についてはこれを撤回しています。

多くの投資家は、2018年以降も現在の緩慢ながら底堅い動きが続くと考えており、2020年迄現在の好調が続くと思われています。

日銀が金融緩和について2%の物価上昇まで継続するとしていることから、2%の実現が2020年頃と予測し、2018年の不動産市場は2017年と大きく変わらないとしています。

但しひとつ注意したい点は政治的リスクです。世界情勢を不安定にする事件で市場は大きく動く為、不動産市場だけではなく政治的リスクに対し注意が必要であろうと考えられています。

 

 

♥ 次回の財産承継研究会の開催日 ♥

2018年3月23日(金)予定 18時30分~20時30分

☎044-811-1211(石井・駒まで)

お申し込みは こちら

 


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