先進医療の現実と保険を活用した資産運用・共同住宅の建物にかかわる損害保険のポイント

第289回 財産承継研究会

先進医療の現実と保険を活用した資産運用

三井住友海上あいおい生命保険株式会社
横浜第一生保支社 課長 須田直樹氏

共同住宅の建物にかかわる損害保険のポイント

三井住友海上火災保険株式会社
横浜支店川崎支社 課長 髙木秀明氏

「先進医療の現実と保険を活用した資産運用」

先進医療とは、「がんの放射線治療や血管新生療法、水晶体再建術、ロボットによる冠動脈バイパス手術」等、一定の安全性や効果を国が認定している最先端の医療です。実施している医療機関も限られ、未だ保険診療として認められていません。よって、先進医療にかかる費用(十数万円から数百万円と高額)は患者が全額自己負担することとなり、高額療養費制度が適用されません。

ただし、その医療技術が一般的に行われるまでに普及すると、一般の保険診療に導入されることがあります。

先進医療を受ける場合は、自己負担のため多額の治療費用を保険等によって準備する必要があります。

例えば、進行期の食道がんに侵されていた方が、外科手術で腫瘍を切除することなく、陽子線治療という先進医療によってがんを克服しました。このように克服できた要因は、陽子線治療という先進医療を知ったことですが、その多額の治療費を負担することができたことも一因です。このように先進医療等を見出すためには、保険会社が付帯サービスとして提供している健康医療相談を活用することも有用です。

また、加入済みの保険診断をすることで、不必要な保険料支出という、財産を減らさないような対策も必要です。そこで、資金の有効活用や相続対策のための医療保険商品として、「一時払終身医療保険」が挙げられます。これは、契約時に一括で保険料を支払うことで、一生涯にわたり入院や手術等が保障され、先進医療に備える特約付加も可能です。

この一時払終身医療保険加入のメリットとして、次の点が挙げられます。

①先進医療に関して、1000万円まで保障されます。

②被保険者が死亡の時、契約期間中の保険給付の有無や給付金額にかかわらず、一時払保険料相当額の死亡給付金を受け取ることができます。

③保険期間中途で解約した時は、保険期間を通じて一時払保険料の90%相当額を解約返戻金として、受け取ることができます。

④死亡給付金は、相続時に生命保険金の非課税額規定の適用対象となります。

「共同住宅の建物にかかわる損害保険のポイント」

共同住宅の場合、火災等の補償に破汚損補償を加えることで、「窓ガラスの熱膨張等による自然破損」、「壁の落書き等の損害」も補償されます。

◇長期保険料一括払特約

保険期間を長期(2年以上)とし、保険料を契約時に一括して支払う方式で、保険期間1年間で毎年継続するより保険料が割安になります。

なお、保険期間途中で解約となった場合は、未経過期間に対して、保険料が返還されます。

◇施設所有(管理)者賠償責任保険

所有、使用若しくは管理している施設・設備・用具等の管理不備により発生した偶然な事故に起因して、他人の生命や身体を害したり、他人の財物を滅失、破損または汚損した場合に、法律上の賠償責任を負担することによって被る損害に対して、保険金が支払われます。

家主の管理責任が問われることから、火災保険と併せて加入することをおすすめします。

 

♥ 次回の財産承継研究会の開催日 ♥

2013年1月25日(金) 18時30分~20時30分

☎044-811-1211(石井・駒まで)

お申し込みは こちら

 


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