インボイス経過措置の切り替わり
2026/10/21令和5年10月にインボイス制度がスタートしてから、丸3年が経過しました。制度開始に伴う実務の混乱も少しずつ落ち着き、日々の業務として定着してきた頃かと存じます。
しかし、令和8年10月1日以後は免税事業者等からの控除割合が仕入税額相当額の8割から7割へ引き下げられます。インボイス導入時を振り返って、実務上の対応ポイントについて解説します。
◇控除割合の適用基準
支払った日ではなく、役務提供が完了した日で判定します。例えば令和8年10月分の事務所家賃を令和8年9月末に支払うような前払い契約の場合、その課税仕入れの時期は、令和8年10月に該当するため、控除割合は7割となります。
◇賃借期間のまたぎと控除割合の調整
原則として、令和8年10月1日をまたぐ期間の前払いについては日割で控除割合を適用します。
例えば令和8年9月16日から10月15日までの賃料を9月15日に前払いする場合は、9月16日から30日までの賃料分の控除割合は8割を適用し、10月1日から15日までの賃料分は7割を適用することになります。
このような取引は1カ月の計算期間が一の取引単位と認められることから、その取引単位ごとに判断することも可能です。上記例でいえば、一の取引単位が完了した日である10月15日における控除割合7割を全体に適用することも可能です。
◇短期前払費用の適用と控除割合

法人税における短期前払費用の取扱いとは、向こう1年以内に提供を受けるサービスの対価を支払い、継続してその支払った事業年度の損金としている場合に認められる特例です。
この取扱いを受けている場合は、消費税においても同様に、支払った日の属する課税期間の課税仕入れとすることができます。
例えば、令和8年5月に向こう1年分の賃料を前払いして短期前払費用の適用がある場合、その支払額の全額に控除割合8割を適用することになります。
◇7・5・3割控除
令和10年10月1日以後は控除割合が5割に、令和12年10月1日以後は3割と段階的に縮小し、令和13年10月1日以後は控除できなくなります。今後の取引先の対応方針を確認しておきましょう。

