土地・建物評価の見直し
2026/07/27令和8年度の税制改正により、貸付用不動産および不動産小口化商品の評価方法が大幅に見直されることとなりました。本改正は、原則として令和9年1月1日以後の相続または贈与により取得する財産から適用されます。
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1 改正の概要と評価方法の変更
従来の評価方法では、貸付用不動産の土地は路線価等、建物は固定資産税評価額によって評価されてきました。
しかし改正後は、相続や贈与の時の前5年以内に取得・新築された一定の貸付用不動産については時価に近い「通常の取引価額」で評価することとされます。
さらに、不動産小口化商品についてはより厳格化され、取得時期にかかわらず、すべてが「通常の取引価額」による評価の対象となります。具体的な価額の算定にあたっては、課税上の弊害がない限り、事業者が把握する売買実例価額や定期報告書等の価格を参酌することが可能です。
2 制度の狙い
本改正の最大の改善点は、評価の透明性と公平性が向上することです。路線価や固定資産税評価額ではなく、実勢価格に近い「通常の取引価額」を用いることで、市場の実態に即した課税が実現します。
3 実務上の懸念点
一方で、納税者にとっては「改悪」と捉えられかねない側面も存在します。通常の取引価額は従来の路線価等よりも高くなる傾向があるため、相続税や贈与税の負担が増加する場合が多く、特に節税を主眼に置いていた層にとっては、その効果が著しく減少します。
また、適正な時価を算出するために、売買実例や定期報告書といった資料の収集・確認が必要となり、従来の機械的な評価に比べて手続きが複雑化する懸念があります。
4 注意点と例外措置
なお、この改正には経過措置や特定のルールが付随しています。
例えば、取得価額を基に地価変動等を考慮して計算した価額の80%相当額とすることができる規定や、通達改正日までに5年以上所有している土地に新築した家屋についての例外規定などが設けられています。
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今回の改正は、不動産を活用した資産承継のあり方に大きな転換を迫るものと言えます。今後は、単なる評価額の差を利用した手法ではなく、より実態に即した長期的な資産管理が求められることになるでしょう。

