Q

私は、東京近郊に自宅を所有し、その近隣に宅地を1つ持っています。その宅地の隣人から、次のような申し出を受けました。

「2世帯住宅へ建て替えを考えているが手狭なため宅地を譲ってもらえないだろうか、出来れば現金払いではなく、自分が所有する別の宅地と交換でお願いできないだろうか」

不動産業者の価格算定によると、私の宅地は3,000万円、隣人の宅地は3,300万円でした。隣人の宅地の方が、駅にも近く立地条件が良いのです。隣人は「この交換はこちらの都合なのだから、差額の300万円の支払は不要で、登記の費用や不動産の取得にかかる税金についても負担する」と言います。

私としては、この話を受けても良いと思いますが、私自身が何か申告をしたり、税金を支払う必要はないのでしょうか?売って現金を得た訳ではないので資金に余裕がなく、そのあたりを心配しています。

A

相談者さんは、所得税の確定申告を行わなければなりません。

今回の宅地の交換は所得税法では

① 3,000万円で宅地を売却
② その代金で、3,300万円相当の別の宅地を購入

という2つの行為とみなします。

①の売却の行為について譲渡所得の申告が必要になるのです。

支払う税金は、売却代金3,000万円から、土地の購入費用や譲渡の経費を差し引いた残額(利益)に対して、所得税15・315%、住民税5%です。ほとんどが利益ということならば税額は600万円近くにもなります。

ただし、今回のケースは、所得税法58条の「固定資産の交換の場合の譲渡所得の特例」の適用が受けられると思われます。

これは、「一定の要件を満たす固定資産の交換の場合には、譲渡(売却)がなかったものとみなす」というものです。譲渡がなかったとされれば、当然、譲渡所得もないわけですから、納める税額は0円になります。

一定の要件とは

◎ 「土地と土地」のように、同じ種類の固定資産の交換であること
◎ 双方の固定資産の時価の差額が、双方のうち多い方の20%を超えないこと

などで、他にも満たすべき複数の要件があります。

また確定申告書に所定の事項を記入し、添付書類を付けて提出する必要があります。

「交換の特例」は税額への影響も大きいため、要件を十分に確認した上で、手続きを進めて頂きたいと思います。

 


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