戸籍の基本
婚姻や相続の際に必要なものの一つに「戸籍」がありますが、そもそもどういったものなのでしょうか。
〇戸籍とは
戸籍とは、日本国民が出生してから死亡するまでの親族関係やその変遷(出生・婚姻・死亡等)が記載されており、本籍地を管轄する市区町村が管理をしています。日本国民の親族関係を証明するものであるため、日本国籍のない人には戸籍はありません。現在では、本籍地は日本全国から自由に選ぶことができるため、必ずしも住所地と同じではない場合があります。
〇戸籍と住民票
戸籍は、筆頭者をはじめとして、その戸籍に記載されている人全員で一つの単位となり、それぞれの出生・死亡・婚姻等の身分事項が記録されます。また、本籍地は記載されますが、住所地は記載されません。
対して住民票は、住民の住所の異動や世帯人員の構成を記録するもので、世帯ごとに個人を単位として住所地の市区町村で管理されています。
〇「戸籍謄本」と「戸籍抄本」
戸籍謄本は、戸籍に記載されている事項がすべて記載されたもののことを言います。
対して戸籍抄本は、戸籍の記載事項のうち一人の事項を証明したもののことを言います。
現在では戸籍の電子化に伴い、戸籍謄本を戸籍の全部事項証明書、戸籍抄本を戸籍の個人事項証明書と言うようになっています。
〇「除籍」と「除籍謄本」
除籍とは、個人が婚姻や死亡等により一つの戸籍から除かれることを言います。戸籍に記載されていた人全員がその戸籍から除籍されると、その戸籍は閉鎖され除籍簿に保存されます。除籍簿は年ごとにまとめられ、150年間保存されますが、除籍謄本とはその除籍簿の写しのことを言います。
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普段の生活の中で、自分の戸籍を見る機会は限られていると思いますが、自分や家族のルーツを知ることができる重要な記録です。最近では、その戸籍を基に何代も遡って家系図を作成してくれるところもあるので、ご興味があればご先祖様や家系の成り立ちに思いを馳せるのも面白いのではないでしょうか。
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