使いやすくなった? スキャナ保存制度 ①

スキャナ保存とは、従来は紙で保存していた書類等をスキャナでスキャン(画像として読み取り)してデータとして保存することをいいます。

税法上、保存が必要な契約書、領収書、請求書などは量も膨大で長期間にわたり保存が必要であるため保存しておく場所の確保が必要であり、さらに紛失のリスクもあります。スキャナ保存制度を導入することにより保管する場所が不要になり、紛失のリスクを防止できるなど企業にとってはメリットは大きいはずですが、実際にはスキャナ保存制度の承認を受けた件数は平成27年6月末現在で152件という状態です。

スキャナ保存制度が導入された後、改正を重ねてようやく使いやすくなったという話も聞きますが、中小企業にとって本当に使いやすいのかを考えてみたいと思います。

◆スキャナ保存できる国税関係帳簿書類はどのようなものでしょう

国税関係帳簿書類には、国税関係帳簿と国税関係書類があり、国税関係書類のうち決算関係書類以外のものはスキャナ保存が認められています。

スキャナ保存

◆スキャナ保存する手順

平成28年改正によりスマートフォンを使って社外でスキャンすることも可能になりました。例えば社外で領収書を受領した場合にスマートフォンを活用した場合の手続きは下図のようになります。

スキャナ保存

◆スキャナ保存の要件とは

改ざん防止のため、入力期間の制限やタイムスタンプの付与、入力者等情報の確認などがあり、また一定の社内体制の構築も求められています。

◆タイムスタンプとは

タイムスタンプとは、電子データと時刻情報を結びつけることにより、①その時刻に文書等のデータが存在したこと(存在証明)と、②その時点から現在に至るまでデータが変更・改ざんされていないこと(非改ざん証明)の2点について第三者的に証明できる仕組みをいいます。
タイムスタンプを付すということで費用がかかることが導入のネックになっていると考えられますが、昨今はタイムスタンプ局とベンダー業者が連携して会計システムなどのシステム全体の維持費の中に組み込まれてきており負担は以前ほど大きくはなくなってきているようです。

◆スキャナ保存制度の承認手続き

スキャナ保存制度を開始するには保存開始の3カ月前の日までに承認申請書を所轄税務署に提出する必要があります。具体的なスキャナ保存の適用要件については次号で詳しく説明したいと思います。

 


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